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ASP感染管理のQ&A | ASP Japan合同会社

尿道留置カテーテルの挿入中の取扱い

尿道留置カテーテル挿入中の感染管理についてなのですが、バックからの尿破棄の際、排泄口のアルコール綿での消毒の必要性の有無について教えていただけますか?エビデンスがない、と以前聞いた事がありますが、当病棟でも、スタッフ間で消毒をしていたり、そうでなかったりと、ケアに相違があります。

 

膀胱留置カテーテルバッグ排液口のアルコール消毒について

汚染された排液口は確かに尿路感染のリスクとなり得ますが、これを消毒することが尿路感染予防につながることを示す研究結果は調べた限りありません。有益である可能性は否定できませんが、有益であることを示す根拠もないというのが現状です。また、主要な尿路感染予防ガイドラインにおいても、排液口の消毒については取り上げられていません。排液バッグや排液口の管理に関するガイドライン上の推奨事項を以下に示しますので、参考になさってください。

  • 排液バッグは常に膀胱より低く、床よりも高い位置に設置する。
  • カテーテルと排液チューブの屈曲を避ける。
  • 尿の流出を良好に保ち、また逆流を防ぐために、バッグは定期的に空にする。その際、患者ごとに清潔な廃棄容器を使用し、飛沫が生じないように、また排液口が容器に触れない方法で廃棄する。

参考文献
  1. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) / Healthcare Infection Control Practices Advisory Committee (HICPAC). Guideline for Prevention of Catheter-Associated Urinary Tract Infections. 2009. http://www.cdc.gov/hicpac/cauti/001_cauti.html. (2013年7月3日検索)
  2. Association for Professionals in Infection Control and Epidemiology(APIC). An APIC Guide to the Elimination of Catheter-Associated Urinary Tract Infections (CAUTIs). 2008. http://apic.org/Professional-Practice/Implementation-guides(2013年7月3日検索)
  3. Lo E, et al. Supplement Article: SHEA/IDSA Practice Recommendation. Strategies to Prevent Catheter-Associated Urinary Tract Infections in Acute Care Hospitals. Infect Control Hosp Epidemiol. 2008;29( Suppl 1):S41-50.
  4. Pratt, RJ, et al. epic2: National Evidence-Based Guidelines for Preventing Healthcare-Associated Infections in NHS Hospitals in England. J Hosp Infect. 2007;65( Suppl 1):S1-64.

この質問に回答いただいたのは・・・

坂本史衣先生

学校法人 聖路加国際大学 聖路加国際病院 QIセンター

1991年聖路加看護大学卒業、聖路加国際病院公衆衛生看護部を経て、1997年米国コロンビア大学公衆衛生大学院卒業。聖路加国際病院看護部勤務の後、日本看護協会看護研修学校 感染管理認定看護師教育課程専任教員。2002年より現職。米国感染管理疫学資格認定機構 (CBIC)による感染制御認定資格(CIC)取得。日本環境感染学会理事、日本医療機能評価機構患者安全推進協議会感染管理部会副部会長。

学校法人 聖路加国際大学 聖路加国際病院 QIセンター 坂本史衣先生